30 popular tourist areas in Kanazawa, featuring history and gourmet food!

金沢を代表する大名庭園で、日本三名園のひとつとして知られる兼六園。四季ごとに異なる表情を見せ、春は桜並木、初夏はカキツバタやツツジや新緑、秋は紅葉、冬は雪吊りと、訪れるたびに景観の美しさに出会えます。広い園内には池や橋、茶屋跡などが点在し、歩くだけで歴史と文化を感じられるのも魅力。散策や写真撮影を通じて、加賀百万石の美意識を今に伝える庭園をじっくり味わえます。

前田家ゆかりの金沢城を中心とする公園は、市民の憩いと歴史学習の場として親しまれています。白い瓦と石垣が印象的で、重要文化財に指定されている石川門、三十間長屋、土蔵（鶴丸倉庫）などが見どころです。広々とした園内は四季折々に彩られ、隣接する玉泉院丸庭園では庭園美も堪能できます。ライトアップイベントが開催される夜は、昼間とは異なる幻想的な表情を楽しめるのも魅力です。

石畳の道に町家が並び、往時の情緒が残るひがし茶屋街。重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、加賀文化の趣を今に伝えています。日中は工芸品や甘味処を巡りながら散策を楽しめ、和の風情に包まれた街歩きが魅力。夕刻から夜にかけては、町並みが柔らかく灯りに包まれ、昼間とは違う静かな雰囲気に浸ることができます。

円形の白い建物が印象的な現代美術館。館外にもユニークな作品が点在し、誰もが気軽にアートに触れられる空間です。人気の常設展示レアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール」に加え、空に向かってものさしを掲げる姿が印象的なヤン・ファーブルの「雲を測る男」も必見。ガラス越しに光が差し込む展示空間や庭園に面したカフェレストランでは、アートと自然が調和したひとときを楽しめます。企画展やイベントも随時開催され、訪れるたびに新しい発見があるのも魅力です。

「おみちょ」の愛称で親しまれる近江町市場は、300年以上の歴史を持つ金沢市民の台所。新鮮な海産物や加賀野菜など地元の食材が揃い、威勢のいい声が飛び交う活気ある雰囲気に包まれています。魚や野菜だけでなく菓子や総菜も多く、買い物と食べ歩きが同時に楽しめるのも魅力。旬の味覚に触れながら市場独特のにぎわいを体感でき、金沢らしい暮らしの息づかいを感じられます。

土塀と石畳が続く小路に往時の面影を残す長町武家屋敷跡。藩政時代の武士の暮らしを感じさせる屋敷跡や庭園が点在し、落ち着いた雰囲気の中で散策できます。通りを歩けば、城下町ならではの厳かな空気とともに、静けさに包まれた町並みの美しさに出会えるでしょう。歴史的景観の保存が進むエリアで、金沢の伝統と文化を肌で感じながらゆったりと過ごせます。

「JR金沢駅（鼓門・もてなしドーム）」は、美術館のように楽しめる金沢の玄関口です。「雨や雪の多い金沢で傘を差し出すおもてなしの心」を表したガラスの屋根です。新幹線ホームの柱に金箔が施されており、通路には加賀友禅や和紙の装飾柱が並びます。他にも、九谷焼や輪島塗などの伝統工芸を随所で楽しめるでしょう。駅前の「鼓門」は能で使われる鼓をモチーフにしており、金沢駅の象徴的な存在です。日没から深夜0時まではライトアップが行われ、正時には、加賀五彩をイメージした光に彩られる幻想的な姿を撮影できます。

加賀藩祖・前田利家公を祀る尾山神社は、明治に創建され、のちに正妻お松の方も合祀された神社です。境内に立つ国の重要文化財「神門」は、ステンドグラスが施され、和・漢・洋の意匠が融合した独特の造形で、日本現存最古の避雷針を備えることでも知られます。夕刻には神門が柔らかな光に浮かび上がり、昼とは異なる落ち着いた空気に包まれます。

浅野川沿いに連なる料亭や茶屋が情緒を漂わせる主計町茶屋街。重要伝統的建造物群保存地区に指定され、石畳の路地や伝統建築が往時の姿を伝えています。日中は落ち着いた散策が楽しめ、夕刻から夜にかけては行灯や町家の明かりがともり、幻想的な雰囲気に包まれます。川面に映る灯りを眺めながら歩けば、金沢ならではのしっとりとした時間を味わうことができます。

金沢随一の繁華街として知られる香林坊は、古くから商業の中心地として発展してきました。現代的なショップや飲食店が集まる一方、周辺には武家屋敷跡や老舗が点在し、新旧の魅力が交差しています。昼は買い物や散策を、夜はイルミネーションやライトアップで彩られた街並みを楽しむなど、さまざまな表情を見せるエリア。幅広い世代に親しまれる街歩きの拠点となっています。

兼六園に隣接する成巽閣は、前田家の奥方のために建てられた代表的な武家庭園建築。武家書院造と数寄屋風書院造を併せ持つ格式高い建物で、国の重要文化財に指定されています。内部では当時の工芸品や調度品が展示され、藩主の美意識や歴史に触れることができます。庭園と建築の調和が美しく、四季を通じて風格ある空間を体感できる文化財建築です。

ひがし茶屋街、主計町茶屋街と並ぶ金沢三茶屋街のひとつで、落ち着いた雰囲気が魅力。華やかな芸妓がたくさん活躍しており、石畳の小路に出格子が美しい茶屋様式の2階建ての家並みに、老舗割烹が軒を並べています。昼間は甘味処や土産店が開き、静かに町歩きを楽しめるほか、夕刻には行灯の灯りが柔らかく街並みに映え、しっとりとした雰囲気に。華やかさの中に落ち着きが漂い、ひと休みしながら時間を過ごすのに心地よい場所です。

「石川県立歴史博物館（いしかわ赤レンガミュージアム）」は、本多の森公園に立つ赤レンガ建物を活用した博物館です。旧陸軍兵器庫であった歴史を持ち、現在は国の重要文化財に指定されています。外観は創建当時の姿を忠実に再現しています。館内では原始から現代まで石川県の歴史を時代ごとのテーマで紹介しており、中世の一向一揆や近世の加賀藩の政治と文化、現代の祭礼文化など、地域に根ざした出来事や風習を学べるでしょう。ジオラマや映像解説など体験的な展示も充実しており、大人から子どもまで楽しく歴史に触れられるスポットです。

「妙立寺」は、加賀藩三代藩主・前田利常の命で建立された寺院です。外観は2階建てながら内部は7層構造となっており、堂内の複雑な造りから「忍者寺」とも呼ばれています。拝観は完全事前予約制であり、案内人の解説付きで約40分かけて拝観可能です。賽銭箱の落とし穴や隠し階段、金沢城への抜け道が整備されていたとされる井戸など、随所に仕掛けが施されています。防御と逃走を両立させた構造からは、当時の徳川幕府との緊迫した関係性もうかがえるでしょう。

「志摩」は、ひがし茶屋街にある1820年に建てられたお茶屋建築です。国の重要文化財に指定されています。1階の化粧や準備の間として使われた「みせの間」は、展示室として公開されています。漆器や金工、焼物など当時の品々が並び、江戸時代のお茶屋文化を身近に感じられるでしょう。2階は客間として設けられており、遊芸を楽しむための繊細で優美な空間を体感できます。別棟「寒村庵」では、庭を眺めながら抹茶と金沢の和菓子を味わえます。

「金沢港クルーズターミナル（金沢港）」は、ゆるやかな波形の屋根と海側全面ガラス張りのデザインが印象的な複合施設です。海側は全面ガラス張りであるため、日本海を一望できます。月曜を除く毎日日没から夜21時までは港がライトアップされるため、昼間とはまた違った港の景色を見ることができるでしょう。待合エリアには、輪島塗・九谷焼・加賀友禅・山中漆器・金沢漆器といった石川を代表する伝統工芸を施したシンボルモニュメントが設置されています。2階には、クルーズ船の操船体験やクイズに挑戦できる「金沢港まなび体験ルーム」、展望レストラン、屋根付きデッキがあり、子どもから大人まで幅広く学びや景色、食事を楽しめるでしょう。

「武家屋敷跡 野村家（野村家庭園）」は、石畳や土塀などの面影が残り、当時の中級武士の暮らしを鑑賞できます。長町武家屋敷跡の一角で公開されており、格式ある建物と風情ある庭園が見事に調和しています。加賀藩御用絵師による襖絵や、野村家伝来の刀剣・甲冑などが展示されており、当時の武家文化を間近に感じられるでしょう。特に、濡れ縁から眺めることができる、曲水が流れる日本庭園は美しく、北陸では珍しい樹齢約400年の山桃の木が植えられています。2階の茶室「不莫庵」では、抹茶とお干菓子を楽しみながら庭の景色を楽しめるでしょう。

「鈴木大拙館」は、金沢出身の仏教哲学者・鈴木大拙の思想や足跡を伝える文化施設です。「展示空間・学習空間・思索空間」の3つの空間を回廊で結びつつ、「玄関の庭・露地の庭・水鏡の庭」という3つの庭によって構成されています。静寂な雰囲気を生み出す大きなクスノキの古木や、朝夕、四季によって彩られる散策路も特徴です。最後に辿り着く「思索空間」は箱型の空間であり、四方に扉・中央に畳椅子が置いてあります。水鏡の庭の水面を眺めながら、静かな空間でのんびりできるでしょう。

天保元年創業の老舗飴屋で、金沢の伝統を今に伝えています。看板商品の「じろ飴」は米と大麦を使い、自然な甘みと香ばしさが特徴。人工甘味料、合成保存料などを用いない製法は創業当時から変わらず受け継がれています。飴そのものを味わうのはもちろん、湯や水に溶かして飲み物にする楽しみ方もあり、季節を問わず親しまれています。歴史を感じる店構えは、金沢市指定保存建造物になっています。

「いしかわ生活工芸ミュージアム（石川県立伝統産業工芸館)）」は、加賀友禅や九谷焼などの36業種の伝統工芸品を「衣・食・住・祈・遊・音・祭」に分けて展示している施設です。週末には伝統工芸士や職人による実演が行われており、歴史と文化が育んだ美しさや巧みの技に触れられます。水引ぽち袋作りや組子のコースター作りなどを体験できるプログラムも人気です。1階のミュージアムショップでは伝統技術を現代風にアレンジした品々が揃っています。他にも、優しく穏やかな金箔特有の発色と朱毛氈の赤が特徴の幽玄空間「黄金の庵」や、36業種の伝統工芸品を活かした「企画展」など、さまざまなコンテンツを楽しめるでしょう。

「金沢市立安江金箔工芸館」は、全国の金箔生産量シェアが99％を誇る金沢の金箔文化と職人技を伝える施設です。金箔は、厚さ1/10000mmという極薄。館内には金屏風や加賀蒔絵などの漆工、金糸を用いた染織、七宝ガラスなど、金箔を使った工芸品を展示。外壁に表示した館名や入口の館内ロゴ、天井にあるドームにも金箔が施されており、建物の随所からも金箔の魅力を体感できます。華麗な工芸とともに職人技と情熱を感じられるでしょう。

「金沢能楽美術館」は、加賀宝生に伝わる貴重な能面や能装束を収蔵・展示する美術館です。金沢は「空から謡が降ってくる」といわれるほど能が盛んであり、「加賀宝生」は金沢の無形文化財、「能楽」はユネスコ無形文化遺産に登録されています。館内では能面や能装束の展示だけでなく、「映像や模型を用いた能舞台の解説」「AR展示による体験」なども行われています。能・狂言の絵本コーナーもあるため、初心者や子どもでも親しみやすいでしょう。着装体験コーナーでは、能面や装束を身に付けて記念撮影を楽しむこともできます。

「石川県観光物産館」は、兼六園近くにある商業施設です。県内にある工芸品や和菓子、地酒、海産物などの老舗が約70店、集まっています。館内は地下1階から地上3階までで構成。名産品の買い物は、主に1階で楽しめます。また、「和菓子手づくり体験・砂彫りガラス体験・加賀八幡起上り手描き体験・金箔貼り体験・小さな締太鼓づくり・お抹茶の自服体験」という6つのアクティブティを楽しめる点も魅力です。

「石川県立美術館」は、国宝を含む美術工芸品を展示する美術館です。古九谷の名品や加賀藩前田家伝来の文化財、石川県ゆかりの人間国宝による日本画・洋画・彫刻・工芸などを幅広く鑑賞できます。とくに野々村仁清作の最高傑作ともいわれる国宝「色絵雉香炉（いろえきじこうろ）」は必見です。VRシアターでは、色絵雉香炉や金沢本万葉集、国宝の銘光世作などの魅力を映像で紹介しています。館内には、石川県七尾市出身のパティシエ辻口博啓氏プロデュースのカフェや、絵はがき・美術図書・工芸品を扱うミュージアムショップも併設。芸術鑑賞とともに地元スイーツやお土産選びも楽しめます。

「宇多須神社」は、浅野川の河辺から掘り出された古鏡に卯と辰の紋様があり、卯辰神を祀ったことで始まったといわれる神社です。初代加賀藩主・前田利家の没後には卯辰八幡宮が建立され、利家の神霊を祀る藩社となりました。境内奥には、五代藩主・前田綱紀の病を癒したと伝わる「利常公酒湯の井戸」が残っており、歴史を感じることができます。芸妓の奉納踊りや福豆まきといった行事が行われている点も特徴です。

「卯辰山公園」は、金沢市街を一望できる自然豊かな公園です。約8000本のツツジ等が植えられた花木園や、約2万株の花菖蒲や約2900株のアジサイが咲く花菖蒲園、約250本の桜が植えられた四百年の森などで、幅広い種類の花を楽しめます。顕彰碑や句碑などが建ち並ぶ「碑林」もあり、歴史探訪にも最適です。さらに眺望の丘や見晴らし台、望湖台といった展望スポットも点在。金沢の黒光りする屋根瓦の町並みや日本海、白山連峰、金沢港～河北潟、金沢平野などの雄大な景色を一望できるでしょう。

「加賀藩御用菓子司 森八 金沢菓子木型美術館」は、創業400年を誇る加賀藩御用菓子司 森八が運営する美術館です。江戸時代から使われてきた約1000点の菓子木型をはじめ、菓子道具である焼き印や渋紙、菓子器の九谷焼などを多数展示しています。館内2階では落雁（和菓子の一種）の手作り体験も可能。鈴やだるま、扇子、草花などから自分好みの木型を選び、自分だけの落雁を作ってお土産として持ち帰れます。店内で抹茶と一緒に食べることも可能です。

「加賀友禅会館」は、金沢を代表する伝統工芸「加賀友禅」の魅力を体感できる施設です。館内では、新作加賀友禅をはじめとした職人の作品を展示。1階と地階にある「加賀友禅ミュージアムそめりあ」では、加賀友禅染め体験を実施しています。楽しみながらハンカチやトートバッグに友禅染めを施し、オリジナルグッズを作れるでしょう。友禅小物やお土産の販売もされており、鮮やかな五彩の世界に触れ、加賀友禅の美と伝統を体感できます。

「湯涌温泉」は、1300年続く歴史ある山あいの温泉地で、金沢の奥座敷と呼ばれています。泉質はナトリウムで、神経痛や冷え性、疲労回復、健康増進などへの効果が期待されています。情緒ある老舗旅館が並び、温泉はもちろん山の幸や日本海の海の幸を生かした料理を堪能できます。総湯「白鷺の湯」、白鷺の足湯があり、湯涌温泉を日帰りでも楽しめます。また、温泉街には、湯涌を愛した詩人画家「竹久夢二」の美人画、子ども絵などの作品が展示されている金沢湯涌夢二館などがあります。

「金沢湯涌江戸村」は、江戸時代の加賀藩ゆかりの建物を移築・復元した野外博物館です。武士住宅や農家、商家、宿場問屋など、合計10棟の文化財建造物が点在しています。屋内には生活道具や当時の資料も展示され、江戸時代の暮らしに溶け込んだような感覚を味わえます。