日本全国を走るJR観光列車。土地と土地、人と人を結ぶそれらは、どれも多種多様な魅力に満ちています。地域に伝わる伝統や、車窓から見ることのできる絶景、そしてそこに乗る人々の想い。様々なものを乗せて走る一度は乗ってみたいJRの観光列車を、今回は25選ご紹介します!

※9月30日現在の情報です

No.01 くしろ湿原ノロッコ号/JR北海道

くしろ湿原ノロッコ号(イメージ) 提供:JR北海道

くしろ湿原ノロッコ号(イメージ) 提供:JR北海道

北海道・釧路湿原の大自然を一望するなら、4月~10月に走行する「くしろ湿原ノロッコ号」へ!釧路駅~塘路駅間を釧路川沿いに走る車窓からは、雄阿寒岳や雌阿寒岳、阿寒富士などの活火山を望むことができます。道中、エゾシカやキタキツネ、タンチョウなどの野生動物の姿を見る事も出来るかもしれません。また、季節限定の特別運行も人気。日没時間帯に走行する9月限定の「夕陽ノロッコ号」や、8月限定で釧路湿原駅に約1時間停車する「よくばりノロッコ号」、塘路駅の先・川湯温泉駅まで延長して、年に数回のみ運行する「ノロッコ川湯温泉号」など、四季折々の自然美を堪能できる仕掛けが施されています。

No.02 SL冬の湿原号/JR北海道

SL冬の湿原号(イメージ) 提供:JR北海道

SL冬の湿原号(イメージ) 提供:JR北海道

例年1月~3月の期間だけ北海道・釧路湿原を走行する「SL冬の湿原号」。北海道唯一のSL車両です。ニス塗りの黒々とした車体は外から眺めるだけでも圧巻ですが、車内にはもっと驚くべきものがあるのです。「ストーブカー」と呼ばれる車両に入ると見えるのは、なんと古き良きだるまストーブ!その中でも車内販売がある「カフェカー」では、車内で購入したするめを焼くことができます。また、釧路湿原のタンチョウを観察するなら、「たんちょうカー」がおすすめ。窓に向かい合ったカウンター席から、景色を余すことなく楽しめます。冬景色の釧路湿原を煙をあげて進むSLは勇壮そのものです。

No.03 リゾートしらかみ/JR東日本

リゾートしらかみ(イメージ) 提供:JR東日本

リゾートしらかみ(イメージ) 提供:JR東日本

世界自然遺産・白神山地と日本海の間に挟まれて進む「リゾートしらかみ」。青森駅~秋田駅の間を結びます。日本の夕陽百選(※)に選定された深浦エリアでは、日本海と岩棚の競演が美しい「千畳敷」を一望。ここでは特に景色を観賞しやすいよう、減速して走行してくれるのが嬉しい心配りです。奇岩が並ぶ海岸線の景色は目に新しく、胸をわくわくさせることでしょう。沿線で育った秋田杉や青森ヒバなどが車体に使用されているほか、地元の方々による車内販売や津軽三味線の演奏(※一部車両)もあり、隅々まで東北の旅情を楽しむことができます。
※日本の夕陽百選:NPO法人 日本列島夕陽と朝日の郷づくり協会選定

No.04 TOHOKU EMOTION(東北エモーション)/JR東日本

TOHOKU EMOTION(東北エモーション)(イメージ) 提供:JR東日本

TOHOKU EMOTION(東北エモーション)(イメージ) 提供:JR東日本

まるで走るレストラン!東北の美食に酔いしれる「TOHOKU EMOTION」が結ぶのは、青森県・八戸駅~岩手県・久慈駅間。ウニやアワビなど、海の幸の宝庫です。車内にはオープンキッチンが併設されており、三陸海岸沿いの景色を眺めながら、東北ならではの食材を味わうことができます。「食のサーカス」をキーワードに作られたこの列車は、食事メニューと担当シェフを年に複数回変えるのが特徴。そんな味覚の目新しさと、沿線から大漁旗をふって歓迎してくれる地元の人の温かさを一挙に感じられるのは、この列車ならではでしょう。八戸駅から久慈駅行きの車内では食事が、逆方向の車内ではデザートが提供されるため、往復で乗車する人も少なくありません。

No.05 海里/JR東日本

海里(イメージ) 提供:JR東日本

海里(イメージ) 提供:JR東日本

かつて花街として栄えていたエリアにある新潟駅から、山形県・酒田駅までを結ぶ「海里」。4号車は食事付き旅行商品専用のダイニング席となっており、花街で発展した美食文化を楽しみつつ、大型窓から日本海の眺望を望むことができます。新潟の「笹川流れ」と呼ばれる海岸線に見えるのは、非常に透明度の高い海。日本海の荒波に打たれる奇岩は絶景そのもので、じっくり楽しめるよう減速して運転してくれます。そのほか、庄内平野や出羽三山など東北ならではの景色も堪能。それらの美観をリラックスして観賞できるように、1号車にはリクライニングシート、2号車にはフルフラットシートにもなるBOX席が設置されています。

No.06 SLばんえつ物語/JR東日本

SLばんえつ物語(イメージ) 提供:JR東日本

SLばんえつ物語(イメージ) 提供:JR東日本

新潟県・新津駅から福島県・会津若松駅まで、東日本を横断するように走る「SLばんえつ物語」。1964年に誕生したSL車体は、その優美な姿から「走る貴婦人」と呼ばれ親しまれてきました。車窓からは、日本百景の一つ・阿賀野川やのどかな田園風景などを眺めることができます。発着地である新津は鉄道の町としても知られており、乗降車のついでに時間があれば、駅前の鉄道資料館へ立ち寄るのがおすすめ。鉄道好きにはもってこいのロケーションです。4号車には郵便ポストが設置されており、車中から手紙を出すことができるのもこの列車の魅力。旅先から、大切な誰かに向けてメッセージを届けてみるのはいかがでしょうか。

No.07 SLぐんま/JR東日本

SLぐんま(イメージ) 提供:JR東日本

SLぐんま(イメージ) 提供:JR東日本

高崎駅を中心に群馬の東西南北をつなぐ「SLぐんま」。県北・水上駅までを結ぶ「SLぐんま水上」、県西・横川駅までを結ぶ「SLぐんま横川」、県東・桐生駅までを結ぶ「SLぐんま桐生」の3路線で構成されています。歴史あるSL車両が走行する様子は大迫力。元貨物車の「D51 498」(通称「デゴイチ」)と、戦後の旅客列車用機関車「C61 20」(通称「シロクイチ」)の2種類で運行しています。また、客車も一様ではないところがSLぐんまの面白さ。1938〜1955年に製造された木目調の「旧型車両」と、1978年に製造されたブルーの車体「12系客車」、これら2種類の客車が存在します。一度乗れば、列車の辿ってきた歴史を感じ、その魅力の虜となることでしょう。

No.08 サフィール踊り子/JR東日本

サフィール踊り子(イメージ) 提供:JR東日本

サフィール踊り子(イメージ) 提供:JR東日本

伊豆の海と空のような、輝く青色の車体を持つ「サフィール踊り子」。魅力は何といっても全車両に共通したハイグレード感!全席がグリーン車となっており、車両によって利用シーンを選ぶことができます。まず1号車は、1席1席が独立したリクライニングシート。プライベート空間を保ちつつ、のびのびと足を伸ばすことができます。2~3号車のBOX席はグループ利用に最適。4号車は丸ごとカフェテリアになっていて、海側には車窓の景色を堪能できるカウンター席が配置されています。5~8号車は2+1列のリクライニングシート。5号車にバリアフリー席とバリアフリートイレを完備していることもあり、幅広いニーズに応えることのできる車両として好評です。東京駅~静岡県・伊豆急下田駅まで、車窓の海岸線とともに高揚感のある旅路を味わえます。

No.09 HIGH RAIL 1375(ハイレールイチサンナナゴ)/JR東日本

HIGH RAIL 1375(ハイレールイチサンナナゴ)(イメージ) 提供:JR東日本

HIGH RAIL 1375(ハイレールイチサンナナゴ)(イメージ) 提供:JR東日本

長野県・小諸駅~小淵沢駅間を結ぶ「HIGH RAIL 1375(ハイレールイチサンナナゴ)」。天空に一番近い列車とも呼ばれる理由は、その走行区間の標高の高さにあります。野辺山駅から清里駅にかけての区間は、JR線標高最高地点・海抜1375m。空気が澄んでいるため、特に沿線の南牧村から見える星空は、日本でも有数の美しさを持つとして有名です。夜間に運行する「HIGHRAIL星空」では、南牧村・野辺山駅にて約40分間停車します。下車した先に待つのは、なんと案内人による星空観賞会!車内には星空の映像が流れる半球型ドームもあり、乗車から降車まで、非日常の天文体験に浸ることができます。

No.10 おいこっと/JR東日本

おいこっと(イメージ) 提供:JR東日本

おいこっと(イメージ) 提供:JR東日本

「日本人のこころのふる里」を代表するローカル線・飯山線。新潟県・十日町駅から長野駅までを結ぶ「おいこっと」は、田舎を走る列車として、「TOKYO」を逆向きに読んで命名されました。車両の外観は、「おばあちゃんの家」に着想を得たデザイン。座席には、古民家のかやぶき屋根や、ふすま、障子などのモチーフがあしらわれています。故郷に帰ったような温かい雰囲気は、乗る人の心をほっと癒します。車内にはアテンダントも同乗しており、車窓に見える景色のご案内や記念撮影など、手厚くサポートしてくれるのも嬉しいポイントです。

No.11 リゾートビューふるさと/JR東日本

リゾートビューふるさと(イメージ) 提供:JR東日本

リゾートビューふるさと(イメージ) 提供:JR東日本

長野県北部をぐるりと周遊するような形で走る、「リゾートビューふるさと」。県北・長野駅から南下して県央・松本駅、再び北上し県北・南小谷駅までを結びます。大自然の限りを尽くした、雄大に広がる田園風景や北アルプスの山々の姿は圧巻です。また、南小谷行きの列車に乗って見えてくるのは、「仁科三湖」と呼ばれる3つの湖、木崎湖・中綱湖・青木湖。ここでは減速運転をしてくれます。座席は回転式のリクライニングシートで、ゆったりリラックスできるのもポイント。運転室後方は展望室となっているため、大きな窓を額縁に、流れる景色を心ゆくまで堪能することができます。

No.12 花嫁のれん/JR西日本

花嫁のれん(イメージ) 提供:JR西日本

花嫁のれん(イメージ) 提供:JR西日本

赤に金の装飾が施された華やかな車体の「花嫁のれん」。石川県・金沢駅と和倉温泉駅の間を結んで走るその車体デザインは、北陸の伝統工芸・輪島塗や加賀友禅をモチーフとしています。車内の装飾にも意匠が凝らされており、1号車の通路はまるで日本庭園の飛び石のよう。半個室の座席を囲む壁面は、加賀友禅の文様に彩られています。2号車には回転イスが並び、流水をイメージした通路や、輪島塗の図柄が表現された壁がなんとも鮮やか。1号車のエントランスには伝統工芸品の展示スペースがあり、ちょっとした美術館のようです。また、同乗するアテンダントは、能登半島の格式高い伝統旅館・加賀屋が監修。和装姿で乗客の旅路をサポートしてくれます。

No.13 ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~/JR西日本

ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~(イメージ) 提供:JR西日本

ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~(イメージ) 提供:JR西日本

「ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~」は、富山県を南北に結ぶ観光列車です。曜日によって運行区間が異なり、土曜日は高岡駅~城端駅間の内陸部、日曜日は砺波駅~氷見駅間の沿岸部を走行します。氷見方面を走る車窓からは、富山の名峰・立山連峰と日本海の絶景が広がる「雨晴海岸」を見ることができます。城端方面の列車から見える立山連峰は、田園風景との組み合わせがこれまた絶景。また、車内の伝統的かつモダンな雰囲気も旅情をかきたてるポイントです。富山の伝統工芸品「井波彫刻」や「高岡銅器」があしらわれ、風景を切り取る窓枠はまるで額縁のよう。車内で提供される食事の質も高く、本物のすし職人が列車に同乗し調理を担当しています。

No.14 etSETOra(エトセトラ)/JR西日本

etSETOra(エトセトラ)(イメージ) 提供:JR西日本

etSETOra(エトセトラ)(イメージ) 提供:JR西日本

瀬戸内の多くの魅力を届けたいという思いから生まれた「etSETOra(エトセトラ)」。広島県内を、広島駅から福山駅までつなぎます。車体は瀬戸内海をイメージした青と白のカラーリング。海側にはカウンター席があり、海岸沿いの景色を一望できます。中でも「すなみ海浜公園」は瀬戸内海の絶景を一望できるビュースポット。ここでは減速して通過をしてくれます。また、etSETOraの最大の特徴は食事。福山駅行きの車内で提供されるのは、瀬戸内の素材を使ったこだわりのスイーツ!広島駅行きの車内にはバーカウンターがあり、オリジナルカクテルや焼き菓子、チョコレートなどを楽しむことができます。

No.15 天地(あめつち)/JR西日本

天地(あめつち)(イメージ) 提供:JR西日本

天地(あめつち)(イメージ) 提供:JR西日本

日本に伝わる神話の舞台・山陰地方を走る「天地(あめつち)」。運行区間は東西に広く、鳥取県・島根県間(鳥取駅~出雲市駅)、島根県沿岸部・内陸部間(米子駅~出雲横田駅)、鳥取県・兵庫県間(鳥取駅~城崎温泉駅)の3区間を走ります。車内には地元のガイド・アテンダントが同乗し、神話に因んだおみくじを配るサービスを実施。車体のデザインにも地域色をふんだんに取り入れており、外装には山陰の空や海、山並みのイメージを採用。車内は白い木目調で、テーブルや照明に山陰の工芸品をあしらっています。食事内容は3つの運行区間でそれぞれ異なり、特に鳥取駅から出雲市駅間では、特産品のお弁当や、地酒とおばんざいのセット、スイーツのセットなど様々な妙味を堪能することができます。

No.16 SLやまぐち号/JR西日本

SLやまぐち号(イメージ) 提供:JR西日本

SLやまぐち号(イメージ) 提供:JR西日本

新山口駅から津和野駅まで、山口県を縦断する「SLやまぐち号」。これは山口県を走る2種類のSLの総称です。1973年に一度姿を消しましたが、多くのファンの声に後押しをされ、1979年に復活を果たしました。下り列車で道すがら約13分間停車する地福駅では、歴史ある車体や駅舎の記念撮影をすることができます。また人々を魅了するのはその外観だけではありません。車内はアールデコ風装飾がたっぷりとあしらわれたレトロなデザイン。1号車にはグリーン席や展望室が、5号車にはバリアフリートイレと車イス対応座席があり、老若男女多くの乗客が利用しやすく設計されています。沿線には、全長1897mのトンネル・田代トンネルや広大な田園風景があり、車窓からの景色も特色にあふれています。

No.17 伊予灘ものがたり/JR四国

伊予灘ものがたり(イメージ) 提供:JR四国

伊予灘ものがたり(イメージ) 提供:JR四国

1日に4便、愛媛県を松山駅から伊予大洲駅・八幡浜駅まで2往復する「伊予灘ものがたり」。車内で提供される食事はそれぞれの便で異なっており、どれも愛媛の美食をたっぷり楽しめる内容となっています。夕方の最終便で提供されるのはアフタヌーンティーのセットで、他の3便とは趣向が異なるのも特徴。往路・復路の両方で食事を予約する方もいらっしゃいます。どの便からも愛媛の美観を楽しめますが、特に海にしずむ夕日が見られる最終便は旅の締めくくりにおすすめ。沿線には桜やヒマワリ、コスモスなど、一年中四季折々の花々が咲くため、乗車時期も問いません。3号車は定員8名のラグジュアリーな個室になっており、記念のお祝いにも適した列車です。

No.18 四国まんなか千年ものがたり/JR四国

四国まんなか千年ものがたり(イメージ) 提供:JR四国

四国まんなか千年ものがたり(イメージ) 提供:JR四国

野山に出かける大人の小旅行「四国まんなか千年ものがたり」。徳島には古くから、桃の節句にお弁当を持って出かける「遊山(ゆさん)」の伝統があります。「四国まんなか千年ものがたり」は、そんな地元の伝統に因んで誕生しました。香川県沿岸部の多度津駅から、徳島県の大歩危駅までを結ぶ道中、抜けるトンネルはなんと36個。橋りょうはさらにその数を上回る146個通過します。大歩危・小歩危峡では、山間を流れる川の絶景を減速運転で観賞。野山の地形の面白さを堪能できる旅路です。車内での食事は往路・復路でそれぞれ異なり、大歩危行きでは香川県の特産品を、多度津行きでは徳島県の特産品を提供。地域の伝統や歴史を感じながらの食事は、旅をより趣深いものにします。

No.19 36ぷらす3/JR九州

36ぷらす3(イメージ) 提供:JR九州

36ぷらす3(イメージ) 提供:JR九州

九州全県をぐるりと周遊する「36ぷらす3」。コンセプトは「走る九州」です。東シナ海の絶景や桜島、門司港など、九州の魅力を味わい尽くすこの列車が走る道のりは、なんと全長1160km。木曜日から週末を経て月曜日まで、曜日ごと5つのルートに分かれて九州沿岸を巡ります。また、景色だけではなく、意匠が凝らされた車内のデザインにもご注目。すべての座席が古民家風の装飾をまとっており、1号車、6号車は畳敷きになっています。靴を脱いでくつろぐ時間は、まるで故郷に帰ったかのよう。1~3号車は個室になっており、大切な人たちと過ごす空間を更にあたたかなものにしてくれます。

No.20 或る列車/JR九州

或る列車(イメージ) 提供:JR九州

或る列車(イメージ) 提供:JR九州

時は明治39年(1906年)、九州鉄道がとある豪華客車を発注しました。それはそれは煌びやかな列車でしたが、ちょうどその頃九州鉄道が国有化されたことによって、その車体は活躍の機会を失いました。しかし、100余年の歳月を経た今、幻となったその列車が再び線路を走り出したのです。「或る列車」という名を冠し、金と黒の唐草模様に包まれた姿はなんともミステリアス。内装は号車ごとに雰囲気を異にし、ロマンチックな色彩に彩られた1号車と、落ち着いたウォールナットの2号車に分かれています。食材だけではなく器にまで気が配られた食事は季節ごとのコース料理。一皿ずつ、九州の生産者によるガラスや焼き物の器に乗せて提供されるというこだわりようです。福岡県・博多駅から大分県・由布院駅を結び、タイムスリップしたかのような豪奢な旅へお連れします。

No.21 ゆふいんの森/JR九州

ゆふいんの森(イメージ) 提供:JR九州

ゆふいんの森(イメージ) 提供:JR九州

福岡から大分まで、約30kmの起伏の多い山地を走る「ゆふいんの森」。電車に乗ったその瞬間から由布院の旅は始まります。列車内には生ビールのサーバーを備え付けたビュッフェがあり、気分を高揚させます。景色を眺めながらのお弁当やフルーツサンドは絶品。車窓に見える山道ならではの景色も人気が高く、特に道中数多ある鉄橋は自然をより美しく彩ります。約30mの落差がある「慈恩の滝」の近くでは減速して運転してくれるため、下車せず記念撮影ができるのも喜ばれるポイント。車内の材質にもこだわりがあり、座席は木の質感たっぷり。深緑の高級感あふれるシートに包まれて、まるで森林浴をしているような気分でくつろぎ時間に浸れます。

No.22 あそぼーい!/JR九州

あそぼーい!(イメージ) 提供:JR九州

あそぼーい!(イメージ) 提供:JR九州

熊本県を横断して走る「あそぼーい!」。老若男女への心配りに富んでいますが、中でもお子さんを連れたご家族に愛されている列車です。具体的に他の列車と異なるのは、そのスペースの使い方。ボールプールや図書館などを有しており、お子さんが暇やストレス無く旅程を楽しめるよう工夫されています。また、車窓の景色は熊本市電や阿蘇の外輪山、阿蘇谷など様々に移り変わるため、大人の目も釘付けです。急勾配を一気に上がるスイッチバックには、まるでアトラクションに乗るかのように家族みんなでわくわく!スイッチバックの仕組みにについての解説は分かりやすいイラスト付きで、お子さんの学びと好奇心にもつながります。

No.23 A列車で行こう/JR九州

A列車で行こう(イメージ) 提供:JR九州

A列車で行こう(イメージ) 提供:JR九州

熊本県の西方・熊本駅から三角駅までをつなぐ「A列車で行こう」。「火の国」熊本の陸と海を走る、台地の美しさや壮大さを感じさせる列車です。カルデラ式火山の「金峰山」を横目に有明海沿いを走ると、見えてくるのは海から生える電柱。水面からまっすぐに伸びる人工的な直線には、まるで化かされているかのような錯覚を覚えます。そこは「長部田海床路」(ながべたかいしょうろ)と言って、海が満潮になったときにのみ現れる幻想的な景色で有名です。どこまでも続くような海の向こうには、対岸の長崎県の姿が。ここでは減速して運転をしてくれます。また、車内にバーカウンターを有しているのも「A列車で行こう」の特徴。ヨーロッパ風の装飾が施された空間で酔いしれる熊本の美酒には、忘れがたい旨さがあります。

No.24 海幸山幸/JR九州

海幸山幸(イメージ)提供:JR九州

海幸山幸(イメージ)提供:JR九州

宮崎の肥沃な地を走る「海幸山幸」。土地に伝わる伝承や文化、特産物を大切にする列車として、宮崎県・日南地域に伝わる「海幸彦・山幸彦」の神話になぞらえて命名されました。車体には特産の「飫肥杉」をたっぷり使用しており、まるで木のおもちゃのような趣があります。また、下り列車の社内では伝承に基づいた紙芝居の読み聞かせが人気を博しています。神話について描かれた物語は他では中々味わえません。週末には飫肥駅にて、地域伝統の「飫肥泰平踊」の衣装に身を包んだ方々がお出迎えをしてくれることもあります。宮崎の海に向かっていく車窓を見ると、そこには海岸に広がる奇岩群・「鬼の洗濯板」が。まるで大きな洗濯板のようなそのでこぼこの地形も、遥か昔から残る自然美です。

No.25 指宿のたまて箱/JR九州

指宿のたまて箱(イメージ) 提供:JR九州

指宿のたまて箱(イメージ) 提供:JR九州

鹿児島中央駅から、竜宮伝説発祥の地である、鹿児島県南端の指宿(いぶすき)駅を結んで走る「指宿のたまて箱」。浦島太郎が玉手箱を開ける前後の頭髪をイメージし、白黒のカラーリングが施されました。扉が開くと、まるで玉手箱を開けた瞬間のように白く煙るミストが飛び出します。車内・1号車サービスカウンターには、普段言えない気持ちを書いて玉手箱へ投函する「言霊サービス」の実施も。乗務員が願いを込めて、車内放送で読み上げてくれます。一緒に旅する大切な人へ贈るもよし、自分自身へ贈るもよし、遠くの誰かを思って贈るのもいいでしょう。異世界のような雰囲気の列車に揺られながら、思いを文字にしたためる喜びが得られます。


What did you think of this tourist train that takes pride in its local traditions and delivers the charm of the land? Tourist trains, filled with the smiles and passion of their passengers, are more than just a means of transportation. They continue to run all over Japan today, providing unforgettable memories!

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