Saga Travel / Saga Tour

江里山の棚田は小城市の標高250メートルの位置にあり、日本の棚田百選（農林水産省認定）にも選ばれている景勝地です。のんびりとした田舎の風景に心癒やされたいという人にはおすすめの土地です。山の斜面に広がる棚田の数は約600枚。佐賀県最高峰の天山山系から豊富に溢れ出す湧水や清流が、ここ江里山の飲み水や棚田の農業用水になり、おいしいお米が作られています。
さて、こののんびりとした風情の棚田が、例年秋になるとちょっとした賑わいを見せます。それは、真っ赤な彼岸花があちこちに咲き、あぜ道を彩って、一年で一番美しい光景に変わるから。写真愛好家の間では毎年この季節に江里山を訪れる人もいるほどの絶景となるのです。
ところで、なぜ彼岸花は棚田の土手沿いに咲いているか、わかりますか？それは、彼岸花が球根植物特有の強い根を持ち、土を崩れないようにしてくれるから。一説には、彼岸花には棚田を荒らすグラなどが苦手とする毒素を含んでいるともいわれています。ただ美しいだけではなく、農業を営む人たちの知恵によってうまく使われている、とても役立つ花なのですね。
例年9月下旬には彼岸花の見ごろとなります。せっかく訪ねるなら、この季節に合わせて旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか。

佐賀県の海の幸といえば呼子のイカが全国的にも有名ですが、もっと知ってほしい美味なる名物が佐賀県にはいっぱいあるのです。そのうちのひとつが、竹崎カニ。太良町特産のワタリガニです。ほかのワタリガニとはひと味違うおいしさ。濃厚な旨みがたまらない絶品なのです。
味の秘密は、竹崎カニが日頃から摂取している生物にあります。有明海の干満の差でできる広大な干潟に生息するプランクトンや小動物です。これらは日に一度は潮の引いた干潟の上で日光を浴び、遠赤外線を多く吸収して滋養豊富。それを食べて育った竹崎カニだからこそのおいしさなのですね。
竹崎カニは佐賀では年間を通して食べることができます。夏場はオス、秋になるとメスがおいしいといわれます。甲羅の中のタマゴも絶品の旨み。地元で出される竹崎カニ料理には、定番の塩茹でに、天ぷらや味噌汁、グラタンなど、バラエティ豊かなメニューが揃います。カニ好きならずともぜひ一度食べていただきたい竹崎カニ。きっと新発見のおいしさを体感することになりますよ。