ベトナムの首都・ハノイは、歴史ある街並みと活気ある日常が同居する人気の旅先。旧市街には商店や屋台、カフェが立ち並び、歩きながら現地の暮らしに触れられます。由緒ある寺院やフランス統治時代の面影を残す建築も点在し、ベトナムらしさと異国情緒が織り重なるフォトジェニックな街並みも魅力です。
初めての海外旅行や東南アジアに慣れていない人にとっては、戸惑う場面もあるかもしれません。今回初めてベトナム・ハノイを訪れた旅子さんも、日本とは違う習慣やマナーに新鮮さを感じつつ、少し驚き気味。滞在中のアテンドをお願いした現地ガイドさんに、現地ならではのマナーや過ごし方のコツを教えてもらいました。
飲食編:生水・生野菜には注意!ハノイの食をおいしく楽しむコツ
海外初心者:旅子さん(以下旅子さん)
どのローカルフードもおいしそうで、屋台ごはんを食べたい!でも、ドリンクの氷は避けたほうが無難かな…
現地ガイド:バウさん(以下バウさん)
水道水を飲まないのは基本ですが、あれもこれも心配しすぎると、せっかくの食事が楽しめなくなってしまいます。
ツアーで利用するようなレストランの氷は、以前に比べて衛生面も改善されています。
ただし、屋台の氷は注意した方がいいですね。“飲み水はペットボトル、屋台では氷を避ける”と覚えておくと、ハノイの食を安心して楽しめますよ。
屋台やローカル店は、地元の人でにぎわっているお店を選ぶのがコツ。人気店は料理の回転が早く、
食材が長く置かれにくいというメリットがあります。屋台での生野菜は、胃腸が敏感な人は控えめにしておくと安心です。
ハノイの食べ物は、日本人の口になじみやすい味付けが多いのも魅力。定番のフォーもハノイの空気のなかで味わえば、
日本で食べるものとはまた違うおいしさ。炭火で焼いた豚肉を米麺や香草と味わうブンチャー、
魚をターメリックやディルで香りづけしたチャーカー、フランス文化を感じるバインミーなど、名物も豊富です。
食後には、卵黄とコンデンスミルクを泡立てたクリームをのせたエッグコーヒーでひと休み。
水や氷に気をつけながら、ハノイならではの味を存分に楽しみましょう。
街歩き編:道を渡るにはコツが必要!ハノイの街の歩き方
道路を渡りたいけど、バイクがひっきりなしに通る…!どうやって渡ろう?
ハノイで道を渡るときに大事なのは、“走らないこと”。
横断歩道でも車やバイクが止まってくれるとは限らないので、流れが少し途切れたタイミングで、
ゆっくり一定のペースで渡りましょう。急に走ったり立ち止まったりすると、車やバイクも避けにくくなるので注意が必要です。
ハノイでは車やバイクが優先されることも多く、歩行者にも“渡り方のコツ”が求められます。一方通行の道でも逆走してくるバイクがいるため、片側だけを見て渡るのは禁物。ツアーでは、ガイドの案内に合わせて参加者がまとまって渡るので安心です。
旧市街は、カフェや雑貨店、ローカルフードの店がぎゅっと集まる、街歩きが楽しいエリア。細い路地を歩けば、昔ながらの商店や雰囲気のいいカフェに出合え、通りごとに違った表情を楽しめます。
安心して街歩きを楽しむために、トイレ事情も少しだけ頭に入れておきましょう。
観光地では洋式トイレも増えていますが、トイレットペーパーがない場所もあるため、ポケットティッシュは要持参。
コンビニにはトイレがないことも多く、カフェなどで飲み物を買って借りる方法も覚えておくと安心です。
交通ルールや街の習慣を予習しておけば、ハノイのにぎわいをより楽しめるはずです。
観光編:大事なものは身につけて!貴重品を守るためのテクニック
念願の水上人形劇!人が多いからスリに遭わないようにしなきゃ…。何かコツはありますか?
混雑する場所では、特に注意が必要です。財布やパスポートはカバンではなく、“首から下げて服の中に入れる” “腹巻きタイプの貴重品入れを使う”など、体に密着させて持ちましょう。
よくあるのは、知らないうちにカバンのファスナーを開けられ、中の財布やパスポートを抜き取られてしまうケース。
カバンを前に掛けていても、混雑時には気づかないうちに開けられてしまうことがあるといいます。
特に、水上人形劇の入れ替え時など、人が一気に動くタイミングには気をつけましょう。
とはいえ、水上人形劇は、ハノイを訪れたらぜひ体験したい伝統芸能のひとつ。
水面を舞台に人形が動き、音楽に合わせてベトナムの民話や暮らしを表現する、ハノイらしい文化体験です。
ほかにも、市民の憩いの場であるホアンキエム湖、歴史ある旧市街、ベトナム最古の大学とされる文廟、
フランス統治時代の面影を感じる教会や建築など、ハノイには歩いて巡りたくなる見どころが多くあります。
ハノイは決して危険な街ではなく、現地スタッフも「治安はとてもいい」と話します。
とはいえ、混雑する場所では貴重品を服の中に入れる、知らない人が近づいてきたらカバンをしっかり抱えるなど、
基本的な対策を押さえて観光を楽しみましょう。
持ち物編:「持ってくればよかった…」を防ぐ、ハノイ旅支度術
現地でもいろいろ売っているけれど、日本で使い慣れた薬を持ってきて正解!ほかにも、あるといいアイテムや準備について知りたいです。
常備薬のほか、日焼け止めや虫除けなど肌に直接使うものは、使い慣れたものを持って行くのがおすすめです。
トイレ対策として、ティッシュもあると安心です。
季節によって雨対策も必要です。ハノイの雨季は主に5月から9月頃。一日中降り続くというより、スコールのように強く降ることが多いです。折りたたみ傘や濡れても歩きやすいサンダルがあると便利。雨上がりの道では水たまりもできやすいため、素足で歩くのは衛生面でも避けたほうが安心です。
現地で使うお金の準備も大切。現金を使う場面を想定し、両替用の日本円を用意しておきましょう。
両替は、空港や両替対応ができるホテルなど、信頼できる場所を利用するのが基本。
ツアーに参加する場合は、ガイドに案内してもらうのもおすすめです。受け取った金額は、必ずその場で確認しましょう。
あわせて、出国前に準備しておきたいのが東南アジアで広く使われている配車アプリ「Grab」です。
事前登録しておけば、現地での移動がぐっとスムーズに。現金支払いを選べる場合もあり、
クレジットカードを登録したくない人にも便利です。流しのタクシーはメーター料金が通常より高くなるケースもあるため、
Grabやホテルで呼んでもらうタクシーを利用すると安心です。
ベトナムは、観光しやすい国として人気があります。日本とは違う習慣に気をつけ、ポイントを押さえておけば、トラブルを避けながら楽しく観光できます。
それでも初めての海外旅行や、東南アジアに慣れていない人にとっては、不安を感じる場面もあるかもしれません。そんなときは、現地ガイド同行のツアーを選ぶのもひとつの方法。現地をよく知る人がそばにいることで安心感が増し、そのぶん街歩きや食事、観光を思いきり楽しめます。
知っておくべきポイントを押さえたら、あとはハノイの魅力を味わうだけ。おいしいローカルフード、にぎやかな旧市街、歴史ある文化に触れながら、安心で楽しいベトナム旅に出かけてみませんか。
※本記事で紹介している内容は、取材時点の状況にもとづくものです。最新情報は各施設・公式サイト等をご確認ください。掲載写真は許可を得て撮影したもの、またはイメージ画像です。
教えてくれた人
ガイド歴26年、休日はテニスを楽しんでいます。
旅行も好きでベトナム国内旅行や海外旅行も家族と一緒によく行っています。
好きな食べ物はバインクオンです。