旅のアルバム帳「浜名湖・風景スケッチの旅」│「旅の友」web版【東日本版】 │クラブツーリズム

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レシピ

リポート

「旅の友」東日本版
9月号に掲載。
※中部・東海版、西日本版は、記事内容が異なります

旅のアルバム帳浜名湖・風景スケッチの旅

完成した皆さまのスケッチ

寸座海岸にて

講師による室内講座と実践がひとつになった「風景スケッチの旅」。今回は「緑と水の表現」をテーマに、講師が水彩の基本を説明。その後、旅仲間たちは初夏の風が心地よい浜名湖でスケッチに挑戦しました。自由にモチーフを決め、のびのびとスケッチを楽しむ旅仲間たちの様子をリポートします！

一日目室内講座＆大崎海岸で野外スケッチ

上野先生のアトリエへ

バスで奥浜名湖にあるアトリエ「チェルシーアート」へ。ここは今回講師を務める水彩画家・上野博先生が、活動の拠点としているアトリエです。先生の美しい作品を鑑賞したあとは、いよいよ室内講座のスタートです！

今回の講師・上野博先生水彩画家として奥浜名湖を拠点に活動する上野先生。大胆なタッチの作品だけでなく人柄も人気です。

左・上／アトリエに飾られた作品の数々。浜名湖周辺の美しい景色もたくさん描かれています

デモンストレーションを見学

室内講座では湖でのスケッチに必要な知識や技法を、上野先生が実際に絵を描きながら説明してくれました。水の表現は、水彩スケッチの基本を学ぶのに適した題材ですが、もっとも難しいともいわれています。皆様も、先生の手元をじっと見つめたり、質問をしたりと真剣な様子で学んでいました。

水彩の基本「にじみ」と「重ね塗り」をどう使いこなすかがポイント 1枚の絵を仕上げなから技法を紹介してくれます

大崎海岸で実践スケッチ！

デモンストレーションが終わると、さっそくスケッチブックを持って浜名湖の大崎海岸へ。浜に打ち寄せる波に、対岸の建物、遠くでマリンスポーツを楽しむ人々など、スケッチの題材としては絶好のロケーション。旅仲間たちはそれぞれ景色を選んで腰を下ろすと、一心にスケッチブックに向かい、描き始めました。「今まで海や湖は描いたことがなかったから、さっき先生に教えてもらったことを試しながら描いてるよ」と浦野照一さん。講座で学んだことをすぐに実践できるのがスケッチツアーの良いところ。テクニックを手と目で覚えることができ、早く身につくのです。色々と試しながら、じっくりとスケッチを楽しんでいました。

上野先生のスケッチも完成!

スケッチツアーには何度も足を運んでいるという谷千代子さん（左）。今までに描いたすてきな作品も見せてくださいました（上）

「楽しんでいますか?」と聞くと飯島義江さんもこの笑顔！湖畔には“絵になる”風景が広がります

本日の作品をみんなで講評

スケッチが完成したら、アトリエに戻って講評会。全員の作品を並べ、先生と一緒にひとつずつ鑑賞する楽しいステップアップの時間です。「人物を入れてみました」、「船を描くのが難しくて…」と、描いた絵のこだわりや悩みを語る旅仲間も。そうしたひとりひとりに、先生がアドバイスをしていきます。「自分で描いただけじゃ、いいか悪いか分からないでしょ。人に見てもらうと、初めて気づくことがたくさんあるのよ」と谷千代子さんは話します。完璧に仕上がっているように見える絵も、先生が指摘した足りない点を直すと、よりすてきな作品に変わっていくのが驚きです！実際に絵を描きながら説明してくれるので、直す方法がひと目で分かり、旅仲間たちも納得の様子。熱心に先生の話に耳を傾けていました。

夜は夕食懇談会も!

仲間の作品を見るのも勉強のひとつ

特にメインがなかった作品も、コントラストを強めることで、手前の人物にぐっと視線を引き寄せられます先生の描く様子を見つめる皆様

2日目再び実践!寸座海岸をスケッチ

のどかな港町・寸座の情緒を堪能

　マリンスポーツを楽しむ若者でにぎわう大崎海岸とはうって変わり、寸座海岸は日本の原風景が残る静かな町。少し歩くだけでも違った趣のある風景を発見することができます。どこを絵にするか、ロケーション･ハンティングも楽しみながら、旅仲間たちは再びスケッチを満喫していました。

上・右／スケッチ中にも先生がアドバイスをしてくれます

「あの人」も見入った寸座の美しい風景今から1200年ほど前、坂上田村麻呂将軍が東征の際にこの地に立ち寄り、小高い丘から眺めた景色が素晴らしかったため、「一寸（ちょっと）座った」ことから、寸座の地名がついたといわれています。現在、丘の上には「天浜線」の無人駅があり、ホームからは昔ながらの家々と浜名湖、情緒あふれるローカル列車を眺めることができます。

スケッチに集中する旅仲間たち